貴方を私のモノにしたいです

でも、貴方が私を好きでもないことは解かっています

今、恋人同士なのは貴方の同情。私を愛しているわけではない

それでも貴方の傍に居たい。如何すれば貴方の心を私のものに出来ますか?

私の心や体の全てはもう、貴方の虜なのに・・・



鳥篭



ある部屋からブツブツと同じ名前を連呼している声が聞こえる

「土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん土方さん...」
「・・・・・・さっきからなんだ、人の苗字連呼しやがって。」

机の方に向いていた土方はずっと黙っていたのだが、とうとう自分の名前の連呼に耐えきれずに話してしまった

「いえ・・別になんでもvv」

土方はにっこりしている笑顔を見た瞬間、全身に鳥肌が立った

「い、言いたいことがあんだろ?言えよ」

真剣な顔をして土方を見た
あまり見ない其の顔に土方は『何事か』と思った

「・・今日、沖田さんに聞いたのですが・・・昨夜、島原に行っていたそうですねvv」
「(Σギクッ!)」

にっこり

の表情は、口元は笑ってはいるのだが目は笑ってはいなかった
とてもキレている目だった。キレると何を仕出かすか分からないのを知っている土方は弁解を始める

「昨日は・・会合だったんだよ。近藤さんが風邪を引いて行けなくなったんで、俺が代わりに行くことになったんだ」
「そうなんですか・・今朝、沖田さんは私に・・


「昨日、土方さん。『久しぶりに"太夫"の所に行く』って言って島原に行ったんですよ」
「そうなんですか?」
「それで朝方早く帰って来たんで『昨日は楽しめましたか?』って聞いたら・・・」
「聞いたら・・?」
「 『そうだな・・・』・・ですって。全くさんというものが在りながら何なんでしょうね。あの人は・・・」
「ホント、困った人ですね」
「ねぇ〜」

・・・という会話をしたのですが、アレは違ったんですね」
「・・・・・・・・・・・・・悪かった」

突然、謝りだした
は目蓋を閉じて静かに話をする

「如何したんですか?貴方は昨夜、島原に会合とは別に"太夫"という女を抱きに行ってないのでしょう?」
「いや、その・・・会合とは別に行ったことには変わりはない」

土下座しそうな勢いの土方に向かってまたまたにっこりと笑った

「・・・・・・・・・・・・・・さようならvVV」

立ち上がると直ぐに部屋から出ていった
部屋に残された土方の顔色は悪くなっていた

(やべぇな・・マジ切れしちまった・・(汗)

急いで立ち上がり、の後を追った






■□■

「・・・・・・・・ムカツクわね。あの三十路野郎」

土方の部屋を出て、行く所もない為ぶらぶらしている
茶でも飲もうと思い台所へ行く
その途中で斉藤の後ろ姿を見たので、愚痴でもこぼそうと呼びとめる

「一!!」

肩を掴んで動きを止める
肩を掴んでいる人物を見るために斎藤は振り向く

「・・・
「一、今暇?暇だよねー。ぶらぶらしてたぐらいだしね!」
「隊服を着ているのだが......」
「え〜、着てるの!?見えないなぁ。うん」

笑顔で言うと斎藤は諦めがついたのか浅葱色の羽織を脱いだ

「やだ、一ったら!いきなり脱ぐなんて大胆っ!!」

キャッと目を隠す
斎藤が飽きれたように溜息をつくとは目を隠していた手を退けて見る

「何故に溜息?」
。何かあったのかね?」
「・・・・・・一ってやっぱり凄いね。何でも解かっちゃうんだもん」

声がいつもより低く聞こえる。それに、表情も普通の人には解からないがいつもとは違う
それで、斎藤はに何か遭ったのだと勘づいた

「・・・・・・副長がらみか?」
「一ちゃんったら、凄いわホントに・・・ちゃんビックリよvv」

顔は笑ってはいるのだが、瞳はとても悲しそうだった
斎藤の表情は一見なんの変わりもないが、溺愛する従妹がそんな顔なので相当焦っている

「・・・で、何が遭った?」
「んっとね、また・・・島原行ったんだって。私って・・・恋人じゃないの・・っ」

涙が出てきた
それは止めど無く溢れては頬を伝い、床に落ちてゆく

・・・」
「ど、して・・いつも・・・・こんなに私は想っているのに・・・」

泣きじゃくるを抱きしめる
するとの腕が自分の背に回されてきた

「・・・ここじゃなんだ。部屋に入るぞ」
「・・・う、ん」

そのまま背中を押して斎藤の部屋に行った



■□■

「大丈夫か・・?」
「ちょっと落ち着いたよ。ゴメンね、心配かけて」
「いや、気にするな」

部屋に着いた時にはも落ち着きを取り戻している
肩を抱いて自分の方に引き寄せる

「・・は、じめ?」
「あまり我慢はするな。お前は何でも抱え込む癖があるからな・・」
「あー・・はい」

は少し大人しくなった
変だと思い顔を覗くと目を閉じて体を自分に預けている
寝ているのかと頬に手を伸ばすとそっと目を開けた

「寝てなかったのか」
「昼間っから寝れないよ・・」
「それもそうだな」

髪を優しく梳く
それがとても心地よくて先程までは全く眠くはなかったのに段々、眠くなってきていた

「ねぇ、土方さんはさ・・・」
「・・・・・?」
「なんで私を抱くのかな?好きでもない人と付き合ってて楽しいのかな?」
「それは...」

こんな質問をされれば誰だって困るだろうなと思いながら斎藤に問う
だが案の定困っていた

「ごめん。ヘンなこと言って・・・困るよねこんなこと質問されてさ・・・」

・・・副長殿は好きでもない者となど一緒にはおらん。あの人は自分の感情を表に出すのが苦手な方だ。それに、副長殿はちゃんとお前のことを愛してくれていると思うぞ?」

頭を擦りながらゆっくりとした口調ではなしてくれる
ちゃんとが理解できるように其れほど難しくはない言葉を使った

「なんで愛してくれているなんて解かるの?」
「それはな・・・」
「???」

斎藤はすっと人差し指で襖の方を指した

「其処で先程から心配そうな雰囲気を出してこちらの会話を盗み聞きしていて私がを抱き締めると物凄い殺気を出していたからな・・・」
「はぁ?!」
「・・・ということだから、あとは私は去るぞ」
「え、ちょっと一!?」

すっと立ちあがって部屋から出ていった
その際に一礼をしていった

「・・・
「・・・え?!土方さん!?Σ(@口@;)」

とてもバツが悪そうな顔をして土方が入ってきた
斎藤が出ていく際、一礼したのはそこに居た土方にしたものだった

「その・・・悪かった」
「いつから其処に・・?」
「・・・『一、今暇?暇だよねー。ぶらぶらしてたぐらいだしね!』から」
「・・・初めから居たんですか」

なんだか斎藤に零した全てを聞かれていたということだった

「・・・で、なんですか?別れ話でも言いに来たんですか?」
「誰もそんなこと言わねぇよ」

「・・・なんで?嫌いなら別れれば良いじゃないですか!もう嫌なんですよ!好きでもないのに一緒に居られると・・・愛してもないくせに優しくされると辛いんです!!」

土方の顔を見ずに部屋から出ようとした
だが、それは土方の腕によって遮られる
の腕を掴んで自分のほうへ引き寄せた

「何するんですか!」

顔は見ずに土方に文句を言った
自分の腕にを収め、抱きすくめる

「何泣いてんだよ・・・」
「・・っ!」

そう言うと乱れてしまった髪を耳にかける
土方の息が耳に掛かりゾクッとした

「んで、泣いてんだよ・・」
「そ、そんなの知りません」

は目を擦り、涙を拭う
顔は見ないようにした。見れば、きっとまた泣いてしまうから

「・・・・」

拭い終わって少し落ち着くことにした
そうすれば、色々とケジメは付くと思ったからだ

に会いに行ったのは・・・情報を仕入れる為なんだ」
「・・・は?」

土方が言っている意味が理解出来なかった
その時、やっと土方の顔を見た

「アイツ()はココの専属の忍なんだ」
「・・・え?」

「その事を知ってるのは、俺と近藤さんと総司と監察の山崎君だけだ」
「じゃあ・・・私は沖田さんに・・・」

目を丸くさせて、土方を見る
黙って一回頷いて口を開いた

「まんまと騙されたってこった」
「嘘・・・じゃあ私・・・////」

今まで自分が土方に言った言葉を思い出した
両頬を押さえて赤くなる顔を隠している

「言わなかった俺が悪いな・・・すまん」
「・・いえ、私が勝手に勘違いしちゃって・・・////」

一番初めに見た、土方の表情は凄く悲しそう顔だった
そして、謝ったときの表情は凄く凄く優しい顔でした


















「土方さん・・・大好きですよw」
「////・・・俺もだ」

+END+

やとこさ終わった気分♪
本当に遅いですね。。。すみません><
リクも合ってないしねw
何故か斎藤さんが出てきてます(管理人の趣味です趣味

それでは、駄文ですが貰ってやってくださいw


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