好きで好きで如何しようもなくて

君に想いを伝えたくても

どうしても伝えられなくて...



恋心



本日は晴天。今日もホグワーツは平和な日々が続いてます
しかし、グリフィンドール生のシリウスの心の中は決して平和ではなかった
休みの日なのに、あまり人気のない図書室で一人考えていた

シリウスの想い人はグリフィンドールと敵対しているスリザリン生の
彼女はスリザリンにしては珍しい生徒なのだ。それは、は誰にでも優しく、笑顔がとても素敵だから
人見知りをしなく、いつも笑顔を絶やさない。そんな女性なのだ
頭も良い、容姿も良い、人望厚いと三拍子の彼女が何故スリザリンになったのかは組み分け帽子と彼女しか解からないこと
しかし、何故よりによってスリザリンなんだ
シリウスはそう考えずには要られなかった

「シーリウス♪」

そう肩を叩いたのはジェームズだった
振り返ると極上の笑みでいたので、また新しい悪戯でも考え付いたのだと直ぐにわかった

「新しいのでも考えついたか?」
「おぉ!流石は我親友。良く解かったね♪」

『お前は解かり易いんだよ』
と言いたかったが、言うと殴られそうなので止めておいた

「あ、そういえば・・さっきが・・」
!?」

その名前を聞いた瞬間、立ち上がった
この反応良さに驚いたジェームズはクスクスと笑う

「ホント、シリウスは好きだねぇ〜ww」
「なッ!! 違っ!///」

その一言に赤く染まったシリウスを見てジェームズはもっと笑っていた

「悪い悪いw つい♪」
「〜〜〜〜〜〜〜ッ!///」

ジェームズはシリウスがに、ほの字だということを知っている
ジェームズは最愛のリリーがいるので、邪魔しないで只見守る(?)だけだ
だけど、いちいち会話の中にの名前を出すのだけは止めて欲しいと願うシリウス

「で・・がなんだよ・・・」
「ん、気になるのかい??w」
「煩ぇ・・///」

やはり好きな人のことは気になってしまうので聞くとからかわれる
それが、ジェームズが業とシリウスの赤くなる顔を見たくての名前を出していてもだ

「シリウスさぁ〜・・いい加減、学習するってことを覚えたら?」
「学習って・・どういうことだよ」
「そのまんまだよー(呆」

見るからに呆れたように溜息をついたジェームズにムッとくる
シリウスはテーブルに肘を付きながら向かいにいる親友を睨んだ



□■□



夕食が終わり、シリウスは食後の散歩に出掛けていた
寮から離れ、クディッチの練習場へ向かっている

やっと着くとそこには既に先客がいたようだ

(ん・・・あれ、・・)

はクディッチの練習場の端に設置してあるベンチに座っていた
なんだか、憂鬱な表情を浮かべている
その表情はシリウスにとって少し辛いもので、息をのむとにゆっくりと近付いた

「どうした??」

の背後に立って前屈みになる
突然目の前にシリウスが現れたのがビックリして、ビクッと肩が揺れた

「シ、シリウス・・・」
「珍しいな。お前がそんな顔してんの」
「え? そんな変な顔してるかな・・??」

そうは自分の頬を触る
そしてジッと自分を見ているシリウスに気付く

「ど、どうしたの??」
「あ? 別に何でもねぇよ」

そう言って、の隣りに座る
ちょうど木の陰に隠れていて、葉からこぼれる日の光が少しだけ眩しいくらいだった

「あ、そうだシリウス」
「ん?」

はローブに手をつっこんだ
そしてビニールに包まれたものを取り出してシリウスに渡した

「はい。これあげるw」
「・・なんだコレ」
「いいから、開けてみてよw」

その袋を縛っていた紐を解き中を覗いた
すると、中から甘い香りがしてきた

「・・・・・これは?」
「見て分からない? クッキーよw」

そう言いながら、シリウスから袋を取って中からクッキーを一枚取り出した
そんなを見ながら、冷や汗をかいていた

「はい。食べる??」
「・・お前、俺が甘いもの苦手なの分かってんだろ?」

取り出した一枚をシリウスに向けて言った
甘いものが嫌いなシリウスにクッキーを渡すのは、ある意味いじめに近い

「・・・・・・・・ううん。知らないよww」
「嘘をつくな。嘘を!!」

そうからクッキーを取り上げた
取り上げられたはムッとした表情でシリウスを見ている

「そういや、シリウス。さっき私が何で悩んでるか聞いたよね?」
「ん? あぁ、そうだったな」
「あのね、私ねー・・恋で悩んでるのw」

・・・恋?
ってことは、つまりには好きなヤツがいるということ
イコール、俺は失恋・・・か(泣

「へ、へぇ・・どんなヤツなわけ?」

本当は冷静を保ってられないくらいショックなこと
でも、そこでこの感情を隠さないとに迷惑がかかる
そして、何よりもう友達の関係が出来なくなると思った

「んー・・そうだなぁ・・面白い人だよ」
「面白いねぇ・・外見は?」
「外見はぁー・・まぁ、カッコイイかな?」

空を見上げて、その人を瞼の裏で思い出すようにと目を閉じた
その姿が、キュッと胸を締め付けた

「でもね、その人とは友達だからさ・・絶対に私のこと女と見てくれてないの」
「・・・そうなのか?」

目を開け、太陽が眩しいのか目を細める
その姿が綺麗だとシリウスは感じた
でも、そんな彼女を自分のものに出来ないのが一番辛いものだった

「でもよ、告ってみねぇと分からねぇことだろ?」
「告白は・・しないよ。だって、友達に戻れなくなったら嫌だもん」

そうシリウスのほうを見て、悲しい目をして笑った
そんな風な目をさせるの相手を憎らしく思えて仕方ない

「お前の好きなヤツの名は?」
「は? それはシリウスには言えないよー」
「なんで!!」

顔の前で手首を上下に上げて、笑いながら言った
そんな自分がとても空回りしているのだと思うシリウス

「いーやw そういや、シリウスにも好きな人いるんでしょ?」
「なんで知って・・!!」
「だって・・ジェームズ達が言ってたよ? 『シリウスの好きな人は鈍感なんだ』って」

(・・あいつら・・よりによってに言うんじゃねぇよ・・(怒)

「で、シリウスの好きな人はどんな人なの??」
「俺のは・・そうだな・・笑顔が可愛い」

『というか、お前だお前』と思いながら、自分の好きな人のことを語った

「・・ほぉ〜・・あ、もしかしてシリウスの好きな人ってさ、最近仲良いレイブンクローの人??」
「違ぇよ!!あれは向こうからくっついてくるだけだ!!俺の好きなヤツは・・ッ!!」

ハッと我に返った
危うく、好きな人の名を言ってしまう所だった

「・・・好きなヤツは??」
「・・・(汗」

しかし、はその名をしつこく聞いてこようとした

「ねー、教えてよー」
「絶対ぇ、嫌だ」

駄々っ子のように頬を膨らませながら言う
シリウスの肩を揺らし、彼女の顔は自分の顔に当たるくらいのところまで来ていた

「良いじゃない。教えてくれても・・拗ねるわよ?」
「もう拗ねてるじゃねぇか」

既に膨れている頬をツンと突く
ブッという音と共に、その膨らみは萎む
そして、彼女は自分から離れ、元の位置に戻った

「クックックッ・・」
「何笑ってんのー!!」
「いや、なんでもねぇよ」

流石に、の拗ねている態度が可愛いからとは言えなかった
きっと言ってしまえば、彼女の性格からして、また拗ねてしまうから

「あ! そうだ!!ねぇ、シリウス??」
「ん?」
「好きな人の名前・・同時に言わない?? そうすれば、良いでしょ・・ね?」

俺の膝の上に両手置いて、また顔を近づける
シリウスは恥ずかしいのか、緊張しているのか分からないが、顔が熱くなっていると思っていた

「ま、まぁ・・それなら・・」
「よし!! 決まり♪ じゃあ、せーので言うんだよ?」

そういうとは大きく息を吸った
その瞬間に俺は言う決心をし、自分も心の中で深呼吸をする

「じゃあ・・せーのー・・」



!! 」



練習場に響いたのはシリウス一人の声だけだった

「・・・・ッ!!/////」
「シリウスって・・・私のこと好きなの・・??」
「・・・/////」

まさか自分ひとりだけが言うことになるとは思ってもみなかったシリウスは真っ赤な顔で黙っていた

「ねぇ、シリウス・・本当に??」
「・・・・・うるせぇ///」

身を乗り出して聞いてくる
さっきのことをを責めることも出来ず、シリウスはただ恥ずかしがっていた

「・・・そういうお前はどうなんだよ///」
「ん? 好きな人??」

コクコクと上下に首を振る
赤い顔をしたシリウスに可愛さを覚え、ポンッと手を置いて撫でる

「私の好きな人はね・・・?」

ゴクッとつばを飲み、真剣な目でを見た
フラれるというのは分かってはいる
だが、はやり気になってしょうがなかった


ちゅっ

突然、頬に違和感を感じた
その違和感がなんなのか理解するのに、それほど時間は掛からなかった

・・?」
「・・えへへ//」

キスをされた頬に触れる
が触れたときの感触を思い出すと恥ずかしくなる

「な、なんで・・・///」

自分にキスをした理由がいまいち分かっていないシリウスは聞いた
顔を真っ赤にさせ、頬を押さえたままの彼の姿はの胸にキュンッとくるものがある

「鈍感なブラック君には秘密だよー♪」
「なっ?! お前だけずりぃじゃねぇか!!」
「あははw 恨むなら、自分の性格を恨んでちょーだいww」

そう言うとは立ち上がった
シリウスは「教えろ!」と言いながら、立ち上がる姿を目で追っている

「んーっ!!」

背筋を伸ばして、雲の少ない空に向かって手を伸ばした
その姿にシリウスは見とれて、何も言えなかった
そして手を下ろし、シリウスの方を見てフッと微笑む

「シリウス・・耳かして?」

そう言って耳元に顔を近づけて・・



「 好きだよ? 」


そしては自分の寮へと早足で戻っていった
その場に残されたシリウスは、さっきよりも真っ赤な顔をしてベンチに座り込んで固まっていた


+END+

やぁぁぁぁっと終わったぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
しっかし、時間がなかったなぁ〜・・うん


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